平成25年度税制改正大綱決まる!

2013/01/25 09:45

来年度の税制改正大綱がようやく決まりましたね。

昨年からの政局の混乱と政権交代で大きく遅れた大綱ですが、 これまでの予想通り安倍政権の意向が色濃く反映されたものとなっていますね。

 

主な内容は

・消費税増税・・・2014年4月~税率8%、2015年10月~10%

          これは、日本の超赤字財政体質を考えると、もうどうにもしかたない感じでしょうか。日本の消費税率5%は先進国の中でも低い水準ですし、これ以上の赤字を膨らませると急激な「日本売り」が始まる恐れもありますからね。 でも、今までの倍ですよ。イタイですね~。

 

・相続税増税・・・基礎控除の縮小(戦後初)、最高税率のアップ

          現在4%といわれている相続税の課税ベースを6%にするといわれています。 一見、富裕層に厳しくなったように見えますが、実は申告時の税額アップより、課税ベースが広がることのほうが税収アップにつながると思います。すなわち、富裕層狙い撃ちというより、アッパーミドルクラスからも税収を上げることに効果がありそうです。 また、増税緩和策(小規模宅地の特例適用面積240㎡→330㎡)なんかもセットになっていて、意外と富裕層にはインパクトないかもしれません。

 

・所得税・・・最高税率アップ

         これは、最高税率40%(課税所得1800万円超)を45%(課税所得4000万円超)にするもので、一見富裕層を狙ったものに見えますが、課税所得4000万超の人って世の中にどれくらいいるんでしょうか?で、その税率が5%上がったところで、そんな金持ちにとってどれくらいの打撃になるのでしょうか? これもあんまり富裕層狙いとは言えませんね。

・贈与税・・・孫への教育資金の非課税枠新設

        これなんて、金持ち優遇政策の最たるものですね。 高齢者がためているお金を消費にまわす狙いでしょうが、恩恵を受けるのは裕福な家庭だけですからね。

 

・法人向け・・・賃上げ促進減税、交際費減税、研究開発費減税、設備投資減税など

        アベノミクスの「3本の矢」のひとつである成長戦略につながる企業向け減税ですね。

 

こうやって見てみると安倍政権の目指す方向がはっきりしますね。

「企業減税で成長優先。」 これで景気を良くしていこうというわけです。

民主党時代の「高度成長時代は終わった、これからは身の丈財政」的な方向性とは大きく異なります。

ゆえに、大企業減税、富裕層優遇のまま、中・低所得者負担増となるわけです。

あたりまえですね。 この間の選挙で、民主党の基盤であった中・低所得者は選挙に行かず、

大企業関連者と富裕層がこぞって自民党に票を投じたのですから。

 

さて、この税政でわたしたちの生活はどう変わりますでしょうか。 私自身は中・低所得者層なので、

「リアルに消費税増税がイタイ」です。だって、今までの倍払うんですよ。消費税。イヤだなあ~。

でも、決まったものはしかたありません。本当に日本全体の消費や設備に対する投資意欲が刺激されて、

本当にシナリオどおりに景気が回復することを願ってやみません。

景気が上向かなければ財政の悪化はますます進むでしょうし、私たちの生活はますます苦しくなってしまうでしょう。

何はともあれ    「願・景気回復!!」